医療法人 酒井診療所

食道は消化管の一部で、喉から胃にかけての約25～3.cm（成人）ほどあります。
ここで起こる病気には、逆流性食道炎や食道がんなどがあります。

逆流性食道炎について

逆流性食道炎とは、胃酸や十二指腸液が食道に逆流して、食道の粘膜に炎症などを起こす病気です。通常、胃と食道の境目は横隔膜の部分にあり、筋肉に挟まれて胃酸が逆流しにくいようになっていますが、ご高齢の方は胃の一部が横隔膜より上に顔を出しており（食道裂肛ヘルニアと言います）、胃酸が逆流しやすい状態になっています。
症状としては、胸やけ、胸部の違和感、嘔吐（多量のげっぷ）などで現れます。慢性の咳の原因になっている場合もあります。
内視鏡で検査をする場合もありますが、所見が軽度でも症状が強い方もいらっしゃいます。
胃酸をおさえる薬による治療を行います。

食道がんについて

食道がんの多くは食道の粘膜から発生し、進行すると腹部や首のリンパ節まで転移することもあります。喫煙、飲酒がリスク因子として知られており、両方の習慣がある方はない方に比べて40倍も食道がん発症のリスクが上がると言われています。
食道がんは自覚症状が無い場合が多くありますが、食べ物を飲み込んだ時の痛みや、しみるという症状を初期に伴うことがあります。食べ物がつかえる感じになりますと、がんが大きくなっている可能性があります。
とくに40代後半から、罹患率が増加しはじめます。健診の受け方のご相談などあれば、いつでもお越しください。